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注文住宅を建てるときに、決めなければならないのが予算です。予算を立てる際に、何が必要で、どのくらいの金額だと理想の家が建てられるのかはわからないものですよね。
このページでは、費用の内訳について解説します。いくらかければどんな家が建てられるのかについて、一般的な価格帯についてもまとめました。
土地を購入する場合は土地購入代と手続き費用がかかります。土地を持っていても、地盤が弱いと補強費用が必要です。
土地購入にかかる費用の内訳は、手付金として土地の価格の5~10%、住宅ローンを利用するとさらに借入手数料も加わります。
土地調査をする場合は、敷地の測量、法的に住宅を建てて問題ない土地なのかの確認、周辺状況も含めて調査を行います。費用は5~10万円程度必要です。
不動産会社の仲介を利用する場合は、仲介手数料もかかります。仲介手数料は上限が定められており、計算式は「(売買代金×3%+6万円)+消費税10%」です。一度に全額支払うのではなく、契約時と引き渡しの2回に分けて支払います。
土地を購入すると税金も発生します。不動産取得税には軽減措置があり、床面積50~240㎡の新築といった一定条件を満たす必要があります。ただし、申告には期限が設けられているケースもあるため、申請を検討する際は注意しましょう。仲介をお願いする不動産会社や都道府県の担当者へ事前に相談するのがおすすめです。
注文住宅を建てるための費用は、家そのものにかかる費用以外に基礎工事や外装呼工事、内装、住宅機器設備工事も含まれます。
依頼する業者によって変動しますが、一般的に大手ハウスメーカーが一番高く、次に中小規模の建築事務所、そして工務店の順番です。建築事務所でも、依頼が殺到するような人気のデザイナーに頼む場合は、相場より高くなります。
2020年度の住宅金融支援機構による統計だと、住宅面積の全国平均124.4㎡の場合で建築費用平均は約3533.6万円です。建築費用だけを考えても、3,000万円程度かかるのが一般的となっています。
引用元:住宅金融支援機構(https://www.jhf.go.jp/about/research/2020.html)
住宅を建てる際には、さまざまな手続きが発生します。
土地や建築物の所有者を明確にする登記費用をはじめ、登録免許税、登記事項証明書の取得、登記手続きを依頼する司法書士への報酬といったものです。印紙代、地鎮祭・上棟式に関する細かな費用もあります。住宅ローンの保険費用も含めると、トータル数百万円かかるケースもあるでしょう。
建物にかかわる費用以外に発生する場合もあります。例えば電柱が邪魔なときは移設費用がかかります。家の前が歩道で、車の乗り入れが出来るようにするための切り下げ工事も別途発生する費用です。
それぞれの土地特有の工事が発生するかどうかを、事前に確認しておくと良いでしょう。
どのくらいの建築費をかけるとどういった住宅が建てられるのかを、費用別で解説します。
一般的に床延べ面積90~110㎡だと1,000万円でも注文住宅を建てられます。ただ、大前提として、無駄な装飾や希望はかなり削らなければなりません。部屋数も少なくして、ドア・壁・間仕切りも最低限度にした全体的にシンプルな戸建てになるでしょう。
建物の形状にも配慮が必要です。建築しやすい長方形や正方形にしないと、予算をオーバーします。それ以外の形状にすると外壁面積が増えて、より多くの材料が必要となります。また工事の複雑化もコストが高くなる要因です。屋上は片流れ屋根だとコストを抑えられます。一方向に傾斜した片流れ屋根は、初期コスト以外に将来的なリフォームの観点でも経済的です。ソーラーパネルを設置しやすいメリットがあります。
設備にも譲歩が必要です。キッチンやバスやトイレのような水周りは、給排水管の設置場所も効率を考えなければなりません。結果として、間取りに関しての自由度が減少します。設備のグレードを抑えて、リーズナブルな製品を選ばないと1,000万円を簡単にオーバーするでしょう。特に気密性や断熱性という点では、1,000万円以上の戸建てと比較すると大きく差が出る部分です。
メリットとしては、設計・デザインがシンプルなぶん、施工期間が短く済みます。小規模住宅やローコスト住宅を得意としている工務店も多数あるので、アイディア次第では快適に住める家が建てられるでしょう。
2,000万円からは要望も通りやすくなります。一般的には110~120㎡の延床面積の規模で、使用する材料や建具もこだわりが反映できるように。
例えば、外壁にタイルを採用したり、建築時点での最新設備の導入が検討できたりします。気密性・断熱性・耐火性といった家の快適性や安全性を高める設備も、グレードの高いものを選べるでしょう。
バルコニーの設置や部屋数を多くするには多少制限がかかります。優先順位を決めると、予算内で理想により近い家が建てられるでしょう。優先順位の低い部分を妥協しながらデザインを考える必要があるのが2,000万円台の家です。
3,000万円台の予算があるなら、ある程度希望を満たした注文住宅が建てられるでしょう。一般的に120~130㎡の床延べ面積となります。
都市部に多い狭小地や変形地のように、家を建てるのが難しい場所にも建築を検討できます。住宅以外にも塀や柵が設置でき、無垢材や建具もこだわって選べるでしょう。
快適な住み心地を重視した、断熱性や気密性の高い設備もグレードの高いものを設置可能。床暖房の設置も選択肢に加えられます。キッチンはデザインや材質の希望が叶えられるでしょう。耐震性や耐火性、セキュリティ面に関してもより高度な内容を採用できます。
外壁にもこだわれるでしょう。耐久性の高さ、シロアリ被害に遭いにくい材質などグレードの高いものも選択可能です。
無垢材の使用、こだわりのデザイン、住環境に譲れないこだわりがある場合は、3,000万円台を目安として考えてみると良いでしょう。
ただ、鉄筋コンクリート造の家は坪単価100万円レベルになるため、3,000万円台は現実的な予算ではないので注意してください。
全国平均的に、建築費用3,000万円台では多くの希望を叶える注文住宅が建てられます。1,000万円台でも注文住宅は建てられますが、使用する素材や設備に関しては妥協が必要です。予算と理想のバランスを考えた場合、2,000万円台からの検討が現実的でしょう。2,000万円からは、内装や外装、設備に関しての選択肢が増えてきます。
3,000万円台でも理想を追いかけるとキリがありません。注文住宅の予算を検討する際は、優先順位を決めておくと取捨選択がスムーズです。納得して進められるので、家が完成したときの満足度も高くなるでしょう。
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